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北アルプス・表銀座コース、’04年9月

表銀座コース:燕~東鎌尾根から槍ヶ岳へ

今回の行程:
中房温泉から合戦尾根を登り、燕(つばくろ)岳まで、燕山(えんざん)荘泊。
そこから大天井(おてんしょ)岳・経由で西岳ヒュッテ(泊)。
ヒュッテから槍ヶ岳を目指し、槍ヶ岳山荘泊。
槍ヶ岳から槍沢経由で上高地へ(五千尺ロッジ泊)

前夜大阪を発ったバスは、午前4時過ぎには穂高神社まえのバス停に到着。

北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1010646.jpgもう?ハヤッ!

真っ暗闇の中、準備をどうしよか?眠い目を擦りながら、ウロウロ・・・。

バスはまだないので、タクシーで目指す中房温泉。
取り敢えず軽く食事を取って出発準備。
上空05:20a.m.
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10105058.jpg

05:37 a.m.登山口を出発。

北アルプスの3大急登と言われる合戦尾根、

途中には4ヶ所の休憩ベンチがあり、その後、合戦小屋、燕山荘へと連なります。
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_101106.jpg

第二ベンチには07:09a.m.着。


なお、画像は全てクリックで拡大(小画面表示はそのままです)

北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10111329.jpg
秋の風情は木の葉、木の実に。

登りはしんどいけれど、周囲はこの上なく気持ちがいい!



7:30a.m.




北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10112174.jpg
第3ベンチ、富士見のベンチを通って、
合戦小屋に到着。 9:48a.m.


ここの名物はスイカ。


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10113422.jpgユックリと歩を進め、
有明山(2、268m)と同じような高さになりました。

11:02a.m.

この山は山頂が平らで、長野県を走っていると、よく目立ちます。



北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10115142.jpg妙に形の良い木がありました。

枯れ木にまつわる緑の葉、枯れ木の姿など、人が手入れしてもそう簡単にはいかないでしょう。

高い山の中ではこんなのが意外に多く、後でもでてきます。


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10121159.jpg早朝、中房を出れば大天井での宿泊は充分可能ですが、今回の表銀座は、ツアー登山のように急げ急げでは山登りを楽しむ事が出来ない、とにかくユックリ歩こう、という事で計画。

そんな訳で、お昼過ぎにやっと燕山荘が。
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燕山荘で昼食を取り一服して、燕岳へ。

どこの山でも午後はガスが湧き出てきますが、この時は、ガスの間に槍ヶ岳を望む事が出来ました。

3:26p.m.


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10123878.jpgイルカ岩。















そして、ここからが2日目。快晴。

北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1013197.jpg

風景写真は朝夕がきれいに撮れるものですが、山の上ではそれが特に顕著です。

太陽が出てくる前の東の空。
4:46a.m.

三日月と明けの明星が濃い夜空に輝いていました。

そして地平線上には、10日前から噴火が始まった浅間山が噴煙を・・・。




北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10131190.jpgそして日の出は、
こんなのは初めて見る日の出です。

太陽の向こうも暗いモヤ、・・・?








北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10133419.jpgさあ、今日のスタートです。

山荘前の
行き先・表示板。

07:12a.m.


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10135397.jpgこれから向かう、大天井岳。












歩き進むと程なく、
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_101466.jpg右手前から:
槍、大喰、中、南岳、
ちょっと凹んでいる所が大キレット
で、その向こうに
北穂、涸沢、奥穂と続き、
吊り尾根の左側に前穂(左端)

槍・穂連峰の全てを
まさに一望!


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10143355.jpg切り通し。

ここまでは快適な稜線歩きで、大天井への登り口。
小林喜作さんのレリーフがある。

10:19a.m.

ここから歩き難い小石の道、時間はかかりませんが、一寸シンドイ。
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10144438.jpg

大天荘手前で、燕山荘から歩いてきた道を眺める。

何とも言えない充足感。
一歩一歩の積み重ね。





北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10145634.jpg
燕山荘が運営、大天井岳山頂に位置する、大天荘。
11:27a.m.

ここで昼食と休憩を取り、
今夜の宿泊予定のヒュッテ西岳へ向かう。


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1015745.jpg

大天井ヒュッテを経由して、南下。

あれが西岳?と思いながら歩み進んで行きますが、この道が意外に長い、と言うか、意外に遠い!
2:11p.m.



北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10151864.jpgやっとこの標識が現われたのは、1時間50分あとの4時丁度。

やれやれ、という感じでしたが、
ここからヒュッテまでやはり表示通り、30分近くかかりました。

やっとやっと、ヒュッテに辿り着き、体を休める事に。
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10153066.jpgこの山小屋はトイレが別棟、写真左下の建物。
夜中にトイレで起きた時は、外に出なければなりません。が、その時の上空は満天の星!
これは感激モノです。

更にしかし、夜中の外はとっても寒い・・・一寸長居をするとガタガタ震えてきます。

北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10154763.jpgどこの山小屋もトイレには大変な苦労。

最近(平成20年頃以降)でこそバイオトイレなどが普及していますが、以前は臭いに限らず、その処理には頭を痛めています。
これ→
山小屋の名文句の悲鳴。

さて翌朝3日目、ここからが今回の本番。
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1016443.jpg
6:42a.m.
少しガスが湧いていましたが山行きには全く支障のない天候。

山小屋の東側・眼前に見える安曇野の盟主、堂々の常念岳。




そして西側には
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10161550.jpgガスに煙る槍ヶ岳と、手前には水俣乗越が私達を待ち受けています。
6:45a.m.

今日はこのヒュッテから300mほど下り、その後、800mほど登り上がって、槍ヶ岳へ、と過酷かつ今回のメイン行程です。

北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1016271.jpg急な傾斜を下り始めて間もなく、穂高・吊り尾根の全景が見えてきます。

左の平らな所が前穂高岳、右に奥穂高岳。当然の事ながら上高地からは逆に見えます。

そして、ここにも結構形の良い自然の樹木。
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10164144.jpg歩き進むにつれ、今日目指している槍ヶ岳が視界に入ってきます。
7:45a.m.

この目標が見えるから歩きやすいのですが、なかなかタフなコースで、又、なかなか近づいてはくれません。


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10165359.jpg先程まで全景が見えていた吊り尾根は手前の山稜の向こうに隠れ、前穂高岳だけが残り見え、その左にはアンギラス(古い?)の背のような前穂前峰群、いわゆる北尾根と屏風岩が連なっています。

7:55a.m.

北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1018787.jpgそして、最低鞍部の水俣乗越を通り過ぎ、槍ヶ岳への登りに取り付きますが、ここからが言わば本番みたいなモノで、かなりハードな登りです。

しかし、結果的には素晴らしい眺めが私達を誘導してくれました。

ここは→
3段ハシゴ。

この裏側を徐々に登りながら高度を上げてきた所が、この一番上。

そこで突然このはしごでオ・リ・ル・・・。
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10182147.jpg
許して欲しいです、わなあ。

マアとにかく梯子を降りて又登り始める・・・。

その先は、傾斜が中途半端な丸太の階段、どこまでも続く感じ。
これって、立って歩くの?手を着いて歩くの?

北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10183736.jpg
その後は、かぶり岩。

大きな岩が今にも倒れてきそうな・・・そんな直ぐ下を通り抜けて・・・、
早く行って!

こんなのが倒れてきたらヒトタマリも無い。


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10184978.jpgライチョウ平からヒュッテ大槍を抜け、やっと山荘(稜線の上)までの道を一望。

ここまで来れば・・・。

赤屋根の殺生ヒュッテを左下に見て槍ヶ岳山荘に無事到着!

宿泊予約をして荷物を置いて、早速穂先へ向かう。北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10193094.jpg穂先の断崖登山路は手を着いて、3点確保を意識して進まないと、危険。各画像をクリック
てご覧ください。北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10191654.jpg北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1019383.jpg


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10194431.jpg





山頂で喜びのパーティですが、
それまで快晴だった穂先の上空が、ガスに包まれ始め、360度の大パノラマを楽しむ事が出来ず。

翌日の下山は、雨がシトシトと降る生憎の雨模様。
横尾あたりで雨は上がり、青空がのぞき始めました。ウーーン。


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10195531.jpg
横尾から徳澤へ。










そして徳澤から明神を通って、上高地へ。
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雨の槍沢を下るのは結構足にコタエますが、無事上高地まできて西糸屋の景色のいい部屋に泊まりました。


ここからが、4日目
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4日目早朝4時頃起きて、真っ暗闇の中、ソーッとホテルの玄関ドアを開け、大正池と田代湿原方面へ行き、早朝の上高地を楽しんできました。

朝日が当たり始めた穂高の吊尾根。


北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10205064.jpg何とも言えない清々しい気持ちになります。


こちらも朝日が当たる焼岳。









北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10211512.jpg朝モヤが漂う大正池。














北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10214463.jpg吊り尾根の西側部分の岩稜群をUP。













北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10215861.jpg田代湿原。















北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_10221297.jpgそして再び、穂高・吊り尾根。









大正池から西糸屋に戻り、朝食を済ませ、大阪への帰途に着きましたが、
北アルプス・表銀座コース、’04年9月_f0054739_1458136.jpgこちらが、西糸屋の窓から見た穂高・吊り尾根直下の岳沢です。

私が初めて穂高を登った1994年、下ってきた長ーいコースです。

真ん中の赤い屋根が岳沢ヒュッテで、後年、大きな雪崩で建物が崩壊、2、3年たってから、槍ヶ岳の会社が、岳沢小屋として再建、平成22年から営業を開始しています。
by kifkaf | 2001-01-03 09:22 | 北アルプス
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